Apple信者にお勧めする自作PCのススメ

ども、超ひさしぶりのエントリを書きます。


この2年間ずっとApple製品ばかり買ったりメインOSがずっとMacだったりで、
Windowsマシンをメインで使うことがなかったので久々に自作PCについて色々と調べてみることにしました。


そもそもなぜこう思ったかというと
僕自身この2年Apple製品/Macばかり買っており、
ほとんど自分でパーツを調べることがなかったことに危機感をもっていた、ということがあります。


僕の個人的な感想ですがMacを買う人は
デザインとスペックにばかり目がいってそのMacの内部が
どのようなハードウェア構成になっているかということをあまり意識しないでいるように思えます。
買うときにスペックを見ると思うのですが、
メモリ8GでSSDでCorei7にしておけば大丈夫だ!とかぐらいしか
買うときに意識していないのじゃないか?と思います。
それぞれのパーツがどこのメーカー製のものでなぜこのパーツが採用されているのか、とか考えずに。


まぁそれはさておき、今回自作PCを組むにあたり
秋葉原の様々なショップやネットショップでの平均的なスペックになっていると
思われるものをまとめてみました。(2010年11月現在)
サーバーではなく主に自分用のそこそこのスペックのクライアントPCとして使うことを想定しています。

CPU

まずはCPUの紹介になります。大きく分けてIntel系とAMD系があります。今回はIntel系についての紹介になります。
Intel系は処理能力も高いものが多いですが最大放熱量を表すTDPも高いです。
Intel系 (ざっくり版)

型番 コア数(スレッド数) ハイパースレッディング ソケット形状 TDP
Core i7 Extreme 980 6(12) LGA1366 130W
Core i7 Extreme 960-970 4(8) LGA1366 130W
Core i7 970 6(12) LGA1366 130W
Core i7 920-960 4(8) LGA1366 130W
Core i7 870 4(8) LGA1156 95W
Core i5 760 4 × LGA1156 95W
Core i3 5xx 2(4) LGA1156 73W

8xxシリーズにも色々ありますがざっくりと表にするとこんな感じです。
この他にもモバイル向けにも型番の最後にMがつくシリーズもあります。


現在主流なのは800番代だとCorei7 870、900番代だとCorei7 950でしょう。
コストパフォーマンス的にもおすすめです。
Corei7はハイパースレッディングテクノロジーがあるため実質8コアで動作します。
Extremeなどにいたっては12コアです。

もちろん、4コアで十分だ、という人はCore i5などにして
残った予算をグラボに回すのもアリだと思いますが、
全般的にCPU性能に引っ張られるので特にこだわりがなければCore i7シリーズをおすすめします。


余談ですが、現行27インチiMacCore i7には主に870が使われているようです。
TDPが95Wであり、消費電力とコストパフォーマンスを考えた上での採用でしょう。


ここで注意しないといけないのはCPUソケット形状です。
一概にCore i7といっても型番によって
CPUソケットの形状が違うためマザーボードも必然と変わることに注意しなければいけません。
8xxシリーズはLGA11569xxシリーズはLGA1366というソケット形状になります。
850と950ですが、値段がほぼ変わらないので(25000円程度)
今後の拡張性のことを考えてCore i7 950/LGA1366をおすすめします。

マザーボードとCPUをセットで割引して売っているショップもあるのでそこで購入するのも手です。
ちなみに僕は購入したものは以下のマザボとCPUがセットになっているものを選びました。
Core i7 950 Box (LGA1366) + P6X58D-E セット

Intel CPU Core i7 i7-950 3.06GHz BX80601950

Intel CPU Core i7 i7-950 3.06GHz BX80601950

マザーボード

マザーボードの種類はまず大きく分けてCPUソケットの形状と、基板の大きさの違いがそれぞれあります。
まずCPUソケットの形状としてIntel系統のLGAシリーズ、AMD系統のSocketAMシリーズに分かれています。
次に大きさでそれぞれATX,Micro-ATX,Mini-ITXに分かれます。
まずは自分が作りたいPCのCPUとケースの大きさによって選ぶといいでしょう。
次に各メーカーのマザーボード特有の機能を比較してどれにするかを考えてみるといいかもしれません。

例えばLGA1366系のマザボには大体以下のような機能がついているものがあります。

SATA 6Gb/s(Revision 3) Serial ATAの最新規格、600MB/sec。
USB3.0 USB2.0よりも転送速度が約10倍速い規格 5Gb/s
RAID機能 マザーボード自体にRAID機能がついているものがある。例えば6GbSATAおよびSSDと組み合わせてRAID 0として読み書き速度の高速化を図れる
SLI/CrossFire グラフィックボードを複数枚束ねてマルチコアGPUとして動作させることができる機能、それぞれSLIがNVIDIA Geforce系、CrossFireATI/Radeon系の名称

あげるとキリがないですが、だいたいこんなところです。
自分の用途にあったものを選びましょう。

ASUSTek マザーボード Intel LGA1366/DDR3メモリ対応 ATX P6X58D-E

ASUSTek マザーボード Intel LGA1366/DDR3メモリ対応 ATX P6X58D-E

メモリ

CPUとマザボードの次はメモリです。メモリにも大きく分けて
DDR2 SDRAMとDDR3 SDRAMの2種類があります。
現在の主流はDDR3です。
LGA1366系のマザーボードを買うとほぼDDR3なのでとくに迷う必要はありません。
DDR3-1333/10600あたりが狙い目でしょう。

メモリは相性の問題が結構あります。
例えば合計12Gのメモリを認識させようとして
2G*6ではうまく認識されず4G*3にしたらいけたという場合も多々あります。
メモリの相性問題はシビアですのでマザーボードの説明書の対応メモリ欄を確認するか
相性保証などにはいっておくことをおすすめします。
(対応メモリ欄にのっていても相性が悪く認識しなかったということもあります。)

もちろんですが32bit環境では3Gまでしか認識しないので
たくさんメモリを積みたい人は64bit対応OSを購入してください。

ハードディスク

さて、次はハードディスクです。こちらも大きく分けて2種類あります。
いわゆる磁気ヘッドと円盤の組み合わせのHDD とFLASHメモリSSDの2種類です。


前者のHDDは非常に大容量の物が格安で手に入ります。
だいたい2TBで8000円ぐらいでしょうか。
SSDだと128GBで2万円を超えます。


SSDといっても大きく分けてSLC/MLCという2種類があります。
SLCのSSDは非常に高価です、その分信頼性も高いです。
ただし手に入りやすく求めやすい価格帯のSSDはだいたいMLCですし、普及しているものもほとんどMLCなので
通常使うものとしてはMLCで問題ないでしょう。


SSDの魅力はやはりそのアクセス速度です。
せっかくPCを自作するのであればおもいきってSSDにすることをおすすめします。
通常Intel以外のSSDだと3.5インチベイに2.5インチサイズのSSDを取り付けるために
マウンタと呼ばれるものが必要になってくるのでマウンタも同時に購入する必要があります。
しかしIntelSSDはマウンタが同封されていますので3.5インチベイにも取り付けが簡単にできます。


マザーボードのところにも書きましたが
SSDを2枚使用して、RAID 0 / 6Gb/sSATA接続にして、パフォーマンスをあげることもできます。
ただし、6Gb/sSATA対応のSSDでないといけません。
今のところ対応しているのはCrucial Real SSD C300シリーズですね。

Intel Boxed Intel X25-M Mainstream SATA SSD 80GB SSDSA2MH080G2C1

Intel Boxed Intel X25-M Mainstream SATA SSD 80GB SSDSA2MH080G2C1

電源

意外と大事なもの、それは電源です。
電源も300W〜大容量1000Wを超えるものまでいろいろとあります。
CPUのTDP、グラボの消費電力、HDDの消費電力などなど
いろいろ計算して十分足りるものを選びましょう。


それぞれを合計してその1.5倍ぐらいあればだいたいOKだと思います。
グラボによっては最大300Wぐらい使うものもありますので
グラボを積むなら最低650Wぐらいは欲しいところです。


よく電源に80PLUSと書かれているものがあると思いますが、これは電源の変換効率のことです。
それぞれ4つランクがありGOLDが一番変換効率が高いものになります。
電源についてはこちらの記事が参考になりました

必要電源量を計算できるシュミレーターを作ってくれている方もいますので
利用してみてはいかがでしょうか。


Antec 電源 EA-650

Antec 電源 EA-650

ケース

PCケースを選びましょう。ケースのサイズにもいろいろありますが主に

などがあります。上から大きい順です。
フルタワーやミドルタワーにはだいたいATXmicroATXマザボがきちんと収まります。
マザーボードの規格がちゃんと収まるか事前に確かめましょう。
あと、フルタワーケースはかなりデカイです。


もしグラボをさしてゲームを楽しみたいのであればリファレンスカードの長さに注意しなければいけません。
ミドルタワーケースの中にはハイエンドグラボは長すぎて3.5インチベイに干渉する可能性があったり、
グラボの電源の位置によって搭載できない可能性があるので注意しましょう。
30cmの長さを超えるものはミドルタワーケースでは辛いと思います。

ANTEC PCケース SOLO BLACK

ANTEC PCケース SOLO BLACK

ANTEC ATXケース THREEHUNDRED AB

ANTEC ATXケース THREEHUNDRED AB

ケース付属のファンではうるさい事が多いので
ケースファンは別途購入することをおすすめします。

グラフィックボード(搭載したい人向け)

せっかく自作するのであれば色んな意味で噂のFF14もプレイしてみたいですよね?
というわけでグラフィックボードも搭載してみたいと思います。
大きく分けてNVIDIA/Geforce系とATI / RADEON系の二つがあります。

各サイトをみるとFF14推奨、認定とか書いてあるPCには大体最低でも以下のグラボが搭載されています。

GeForce GTX 460 / GTX465 / GTX470 / GTX 480 以上
RADEON 5850 / 5870 以上

ツクモ/FF14ベンチマーク

発売されているゲームによってはGeForceに最適化されていたりするものもあるので
自分がプレイしたいゲームで選ぶのもいいと思いますが、さほどどちらでも変わりません。
僕は静音性と消費電力とコスパを考慮してRADEON 5850にしました。

グラフィックについては上を目指せばきりがないのですが
こだわりたい人はマザボのところで紹介した、SLIやCrossFireなどの2枚刺しにチャレンジしてみてもいいかもしれません。

SAPPHIRE グラフィックボード HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I/HDMI/DP 11162-00-40R

SAPPHIRE グラフィックボード HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I/HDMI/DP 11162-00-40R

参考

参考までに自分が買ったものを紹介しておきます。

  • Core i7 950 Box
  • P6X58D-E
  • THREE HUNDRED AB
  • EarthWatts EA-650
  • KVR1333D3N9K2/8G
  • HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL
  • DVR-S7260LEBK
  • RealSSD C300 CTFDDAC128MAG-1G1
  • WD20EARS-R
  • Windows 7 Ultimate

プライマリHDDとしてSSD、バックアップ用に2TBのHDDを追加しています。
OSの値段を抜けば約12万円ほど。

価格コムなどをみながら色んな通販サイトの値段を比較していたのですが
結局全てツクモのWebで買いました。セットで割引とかがあって安いと思います。
色々と考えるとキリがない自作ですが、SSDの速さと最新のグラフィックを堪能したいので
あればこれで十分なスペックかと思います。
組み立てて約2週間ほど立ちましたが、何の問題もなく動いています。
感想としては俺の知ってるWindowsと違うというのが一番はじめに感じた印象ですね。
何をするにも高速レスポンスですし、サクサク動きます。


というわけで色々と紹介してきましたが、普段Apple製品ばかり買っている人も
冬のボーナスでたまには自作PCでもつくってみてはいかがでしょうか?

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11/26に行われるGXEB 第1回 「画像 × エンジニアリング勉強会」でLTします。
ひょんなことからgamellaさんからお誘いがありましたので
心よく引き受けさせていただきました。

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他の発表者の方々もかなりおもしろそうなのでお時間ある方はぜひご参加を!

海老かつ日記 画像 × エンジニアリング勉強会やります
フューチャーインサイト 画像 × エンジニアリング勉強会(GXEB)でグラビアアイドルについて発表します


GXEB 第1回 「カワイイはつくれるか」


PLAYBOYに代表される他の国のグラビアと比較し日本のグラビアは女の子がみてもいやらしくない「カワイイ」に特化している。

このようなグラビアアイドルをどのようにエンジニアリングするかのケーススタディを学ぶことで、「カワイイ」画像に関する工学的、統計的アプローチの知見を得る。

■日時


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■場所


NAVER Japan株式会社(会場提供)


■発表(敬称略)


- 上野賢一(NAVER): NAVER画像検索 iPhoneアプリの紹介
- 槇亮(NAVER):NAVER画像検索 WEB版のjavascript実装について
- yusukebe: Oppai Detect 3
- gamella: グラビアアイドルを定量的評価にする パート2
- kyuns: iQONと妄撮アプリのちょっとした裏側
- negipo:クライアントサイドエンジニアリングによるかわいいアイコンの自動構築


■LT(制限時間5分)


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■参加応募フォーム


参加したい方はこちらからご応募をお願いします。
https://spreadsheets.google.com/viewform?formkey=dEs2d1hxZFRZaHJoMHZmdjNETE5mVWc6MQ
(応募多数の場合は抽選とさせていただきます。あらかじめご了承下さい)


■お問い合わせ先
http://twitter.com/gxeb